園長徒然記

2018年9月1日(土)

 例年園庭に響き渡っていたセミの鳴き声が、この夏はずいぶん静かでした。そういえば、アリもあまり見かけませんでしたが、この頃見るようになりました。秋が静かにやってきています。さて、先月のある日のことです。松組園児のAさんは、お迎えに来られたお母さんと事務室に入ってきました。お母さんが写真をご覧になられている間、手持ち無沙汰からお母さんの座る椅子の後ろ側のホワイトボードに書かれている字をつい消してしまいました。気づいた事務員がAさんにかけた声でお母さんも気づかれ、注意されました。その翌朝のことです。登園してきたAさんはお母さんに伴われて、いつものようにご挨拶した後、事務員のところに歩み寄ってきて「昨日はごめんなさい」と声をかけてくれたそうです。賢くしっかり者のAさんなのですが、親御さんは先々を見据えて今親として為すべきことをよく考えられたうえで、前夜、Aさんとホワイトボードの件を話し合われたのだと思います。Aさんは立派、親御さんも立派。私は感動いたしました。合掌(『園だより』より)